ここで、一ツ葉有料道路についても、若干触れておきます。
一ツ葉有料道路の街路樹については、先きにサンマリーナ付近についてワシントンヤシなどを紹介しましたが、大淀地区の一ツ葉有料道路についても調査してみました。
写真4544は、大淀川を渡って宮崎地区へ向かう一ツ葉有料道路を橋の手前から、北に向かって撮影したものです。
ソテツがメインの街路樹となっています。
宮崎港やサンマリーナ付近でも、ソテツは多く見かけましたが、街路樹としては、220号線などで補完的に扱われていましたので、新鮮に感じました。
しかし、青島地区など南部郊外編ではよく見る街路景観です。青島地区などは、別途、南部郊外編で調べます。
4545、4546(03.12.7)は、大淀川を渡って、宮崎地区に入ったところです。
中央分離帯はワシントンヤシと思いましたが、背が低く、ビロウのようにも思えます。幹も太くスマートではありません。
考えてみると、ビロウもワシントンヤシも近づいて観察できない場合が多く、正確な見分け方は今まであまり問題にすることなく、区分してきたように思います。
ビロウの葉柄には、逆向きの刺が並んでいるのは確認できますが、背の高いワシントンヤシはどうなのでしょうか。ワシントンヤシの葉柄など双眼鏡で見ても、刺があるのかどうかよく分かりません。
ワシントンヤシは枯れた葉がすぐ落ちずに何枚も重なって垂れ下がるので、ペチコートヤシの別名があるといいます。街路樹として植えられているワシントンヤシは、枯れた葉は管理者が除去しますので、ペチコート状にぶら下がっったものは少ないようです。
確かに、ビロウの葉は、ワシントンヤシほどは垂れ下がっていないように思いますが、これで区別できるのでしょうか。
葉先の折れ曲がり方が違うかどうかも観察しましたが、明瞭な差は認められませんでした。どうやら両者共通のようです。
青島の自生のビロウや総合運動公園のビロウは、幹が不規則に歪んだり、直立せずに斜めに立ち上がったりしていますが、これが特徴なのでしょうか。青島地区に街路樹として植栽されたものは殆ど直立しているようです。
ワシントンヤシなのか、ビロウなのか、何度も一ツ葉有料道路を通って調べましたが、結局、葉の茂り方で区別するのが最も現実的な方法のようです。
ワシントンヤシをスマートな八頭身とすると、ビロウはせいぜい三頭身ぐらいしかありません。ワシントンヤシの葉は上下左右均等に広がり、葉と葉は適当な間隔を持って隙間が空いていますが、ビロウの葉は樹高の割には大きく広がり、しかも密集していて隙間がありません。この差が観察結果と最も一致していました。
この区別は、4546、5066のビロウ、5124、5091のワシントンヤシに良く出ています。
4545は、やや疑問がありますがビロウということになります。
p41
これで、220号線の東側の大淀地区の調査は、一応終わります。
この地区の街路は、都市計画事業との関連と思いますが、街路名の表示のないものが多く、220号線の東側では、太田通り、南駅通り、城ケ崎通り、大淀通りなどが分かった程度でした。
そのため、街路を特定して街路樹を紹介するのが非常に困難でしたので、漏れがあったり、街路の説明に間違いもあるかも知れません。
また、他にも多くの街路樹があるのではないかとも思いますので、お気づきの点があればご指摘いただけると有り難いと思います。
4546 ビロウ、シャリンバイ、ハマヒサカキ
4545 ワシントンヤシ、ビロウ シャリンバイ、ハマヒサカキ
4547 シャリンバイ 一ツ葉有料道路 03.12.7
4544 ソテツ 一ツ葉有料道路 大淀地区 03.12.7