クサボケとボケの違いはなかなか分かりにくいと言われますが、県薬草・地域作物センターに植栽されているクサボケを撮影しましたので、ホームページに掲載することにしました。

 ボケに比べて、クサボケの幹は基部からよく枝分かれし、下の方の枝は横になって地面についているので見分けることができます。

 また、ボケの葉はやや細長く、一様に細かい鋸歯があり、鋭頭ですが、クサボケの葉は倒卵形で先は丸く、葉縁は鋸歯状です。
 葉柄は、3〜10mmの長さで、長枝につく葉は、腎臓形の托葉がよく目立ちます。

 クサボケの花は、前年の枝の葉の脇につき、地面に近い下部の枝の腋に3〜5個束生します。

 雌性花と雄性花があり、1本の木に混生し、雄花は花弁5で円形、色は橙赤色、雄しべ多数、径1.5cm位、雌花は長楕円形で7〜10mmの大きさで、雄しべは多数、花柱は15〜17mmで、雌性花は子房が太く花柱が長いようです。



【クサボケ(原色牧野植物大図鑑から)】
 関東地方以西,四国,九州の日当たりのよい山野に生える落葉低木。
 高さ30〜100cmになり,茎は下部は横に伏し,小枝が変化したとげがつく。
 花は、春に咲き,葉よりも先に開き,雌雄の別がある。
 雌花の子房は肥厚し,夏に径3〜4cmの果実になり、黄色に熟し、食用となる。
 和名は、ボケに似て小低木なの、草と名づけたもの。

クサボケ  バラ科 ボケ属  別名 シドミ、ヂナシ   県:絶滅危惧TA類  

トップページに戻る
3月の花 目次に戻る

R0012053クサボケ 11.03.30薬草・地域作物センター

R0012048クサボケ托葉 11.03.30薬草・地域作物センター

R0012054クサボケ 11.03.30薬草・地域作物センター

R0012059クサボケ 11.03.30薬草・地域作物センター

R0012052クサボケ 11.03.30薬草・地域作物センター

R0012060クサボケ 11.03.30薬草・地域作物センター

R0012061クサボケ葉 11.03.30薬草・地域作物センター