園芸種クレマチスの花はよく見かけますが、その母種とされるのがカザグルマとテッセンといわれています。

 同科同属のテッセンは中国原産、カザグルマは日本古来の植物といわれます。

 園芸種のクレマチスは、カザグルマやテッセンから交配などによって造られたもの、西洋で品種改良され輸入されたものなどがあるとのことです。

 カザグルマは、本州中南部、四国、九州に分布、山地に生え、また庭園にも栽植する落葉つる低木ですが、野生のカザグルマやテッセンは急激に減っているそうです。

 茎は、細長く褐色。
 蔓性の小葉は、同科同属のセンニンソウそっくりです。

 葉身は、3〜5個の小葉からなる複葉で、柄は長く、他物にからまる性質があります。

 花は晩春、若枝の先に開きます。
 花径7〜15cm、紫色、紅紫色、白花など品種が多いといいます。

 花弁のように見えるのはがく片で、8枚あり、車輪状に平開、花弁はありません。

 同属のテッセンのがく片は6枚、カザグルマは8枚なので区別できるとしている図鑑類が多いようですが、カザグルマは極めて多様性の高い植物で、がく片8枚とは限らず、6枚から13枚の間にあるという説もあります。

 園芸種のクレマチスのがく片は、4枚から十数枚といいます。

 カザグルマは、高鍋湿原にありますが、356号線国富町の民家の庭で大きな株を見かけました。
 家人によると、数十年前までは、近くの山野でよく見かけたそうです。
 撮影した株も、近くの山から移植したカザグルマということでした。 
 
 同科同属のテッセンは、県の薬草・地域作物センターにありましたが、写真に見るように、がく片が8枚以上ありましたので、テッセン系のクレマチスではないかと思われます。 

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L12380 クレマチス(テッセン)
06.4.24 薬草・地域作物センター
 
がく片10枚、しかも半ば八重咲き

L12372 クレマチス(テッセン)
06.4.23 薬草・地域作物センター

L12367 カザグルマ 06.4.23 356号線国富町の民家

L12368 カザグルマ 06.4.23 356号線国富町の民家 

カザグルマ  キンポウゲ科 センニンソウ属     国:準絶滅危惧
                                県:絶滅危惧TA類

L12354 カザグルマ 06.4.23 高鍋湿原

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6634クレマチス(テッセン) 04.5.11薬草・地域作物センター

L07422 カザグルマ 05.7.17 356号線国富町の民家

L12350 カザグルマ 06.4.23 高鍋湿原 がく片7枚