『ケンポナシ異例の実り 国富権現さま(2014.11.26付け宮崎日日新聞)』 の地元紙の記事を見て、翌日、現地に出向きました。
県の「みやざきの巨樹百選」にも指定されている高さ27m、樹齢150年以上の大きなケンポナシの木です。
葉をすっかり落としていましたが、広げた枝先にはびっしりとたくさんの果実をつけていました。
高木ですので、撮影に苦労しましたが、枝に残った葉とともにユニークな形をした果実(果柄、種子)の様子を何とか撮影することができました。
境内の手入れに来た地域の方によると、こんなに多く稔ったのは近年にない珍しいことだそうです。
また、毎年6月、たくさんのミツバチがケンポナシの木を飛び回り、その羽音で、花が咲いたことに気づくとのことでした。
花は、来季に観察することとし、その時撮影した写真を 【6月の花】のページに掲載しておきます。
2015年6月末、『ケンポナシが満開…』 との連絡を県薬草・地域作物センターからいただき、急遽、撮影に出向き、待望の花を観察することができました。
高い枝先に、円錐花序の小さな蕾を観察し始めてから、ちょうど1ヶ月になります。
ようやく、たくさんの白っぽい花を開花させました。
独特の花柄をしていますが、望遠撮影してみると、豪雨で花弁を散らしたものもあれば、まだ蕾のものもあります。
「ミツバチの羽音で、花が咲いたことに気づく…」 と、国富町の方が話されたとおり、花のまわりをミツバチや蝶などが蜜を求めて賑やかに飛び交っていました。
蕾とともにケンポナシの花の写真を追加しました(6~8段目の6枚の写真)。
今年の6月は、例年になく雨天が続いたため、開花まで1ヶ月を要したのか、元々そうなのか、よくはわからないので、来季に再度、観察したいと思います。
【ケンポナシ(原色牧野植物大図鑑から)】
北海道奥尻島と本州,四国,九州及び朝鮮半島,中国に分布。山野に生える落葉高木。
高さ17m位,全体に無毛,樹皮は黒灰色。小枝は紫褐色で皮目がある。
葉は長さ8~15cm。
花は初夏。
果実が熟す初冬に果柄が肥厚し、地上に落ちるが,食べると甘味がある。
和名は、果実の形から手棒梨(てぼうなし)の転訛だろうという。
材は建築,家具,楽器などに用いる。
ケンポナシ クロウメモドキ科 ケンポナシ属
DSCN1164cケンポナシ 14.11.27国富町八代北俣
DSCN1163cケンポナシ 14.11.27国富町八代北俣
R00175271ケンポナシ花 15.06.28薬草・地域作物センター
DSCN2135cケンポナシ花 15.06.28薬草・地域作物センター
DSCN2115cケンポナシ花 15.06.28薬草・地域作物センター
DSCN2099cケンポナシ花 15.06.28薬草・地域作物センター
DSCN2093cケンポナシ花 15.06.28薬草・地域作物センター
DSCN1855cケンポナシ蕾 15.05.29薬草・地域作物センター
DSCN1173cケンポナシ 14.11.27国富町八代北俣
DSCN1167cケンポナシ 14.11.27国富町八代北俣
R0017027ケンポナシ果柄・種子 14.11.27国富町八代北俣
DSCN1188cケンポナシ果柄・種子 14.11.27国富町八代北俣
DSCN1161cケンポナシ 14.11.27国富町八代北俣