イワツツジの花を散策して、県道26号線を宮崎に向けて下っていたところ、綾渓谷側の眼下で、特徴のある青い未熟な果実をつけたバクチノキを見つけました。
バクチノキは、樹皮が灰胚褐色で剥離し、紅黄色で滑らかな特徴のある目立つ幹です(最下段右の写真)。
バクチノキは、これまでも何ヶ所かで見かけましたが、花はなかなか見つからず、06年10月、国富町嵐田の道路端でようやく撮影できました。
その後も観察を続けましたが、果実を観察しないまま、そのバクチノキは伐採されてしまいました。
そのような経緯のあるバクチノキの果実に、偶然出会いました。
高さ10mになる常緑高木ですので、間近で果実を撮影する機会は滅多にありません。
この時とばかりにたくさん写真を撮影しましたので、取りあえずホームページに載せることとしました。
バクチノキの果実は、初夏に黒紫色に熟すそうですので、初夏に改めて観察したいと思います。
撮影中、近くの木々の中で、威嚇するかの如く騒いでいた野生猿がいました(5段目右側の写真)。
熟した果実が野生猿諸君に失敬されないようにと祈りながら、帰路につきました。
同じ2010年の4月、紫黒色に熟したバクチノキの果実を見かけました。
宮崎市の生目神社参道の林縁ですが、温暖化のせいでしょうか、ほとんどの果実が熟していました(6〜7段目の3枚の写真)。
【バクチノキ(原色牧野植物大図鑑から)】
房総半島以西,四国,九州の暖地に生える常緑高木。
高さ10m。樹皮は灰褐色,剥離し、紅黄色で滑らか。
葉は、長さ8〜20cm,葉柄の上部に2個の蜜腺がある。
葉は薬用でばくち水をとる。
花は秋,果実は翌年の初夏に熟す。
和名は、樹皮がはがれるのを博奕(ばくち)に負けて裸になるのになぞらえた。
別名ビランジュは、インドの毘蘭樹と誤ってあてたもの。
DSCN0387-1 バクチノキ 10.03.16県道26号線綾渓谷
DSCN0397-1 バクチノキの近くの野生猿 10.03.16県道26号線綾渓谷
バクチノキ果実 バラ科 サクラ属 別名 ビラン,ビランジュ
DSCN1387-1バクチノキ果実 10.04.14宮崎市生目神社
DSCN1394-1バクチノキ果実 10.04.14宮崎市生目神社
DSCN0386-1 バクチノキ 10.03.16県道26号線綾渓谷
DSCN0400-1 バクチノキ 10.03.16県道26号線綾渓谷
DSCN0389-1 バクチノキ 10.03.16県道26号線綾渓谷
DSCN0405-1 バクチノキ 10.03.16県道26号線綾渓谷
DSCN0390-1 バクチノキ 10.03.16県道26号線綾渓谷
DSCN1393-1バクチノキ果実 10.04.14宮崎市生目神社