縁起の良い名前で、しかも稀少植物のフクジュソウは、かねてから観察したい植物でしたが、真冬のかなり標高の高い山中に咲く花なので、なかなか機会がありませんでした。

 2007年2月上旬、異常暖冬のため、3〜4月並みの暖かい日が数日続いていましたので、急遽計画し、撮影に出かけました。

 フクジュソウは、国の絶滅危惧U類、宮崎県の絶滅危惧TA類、諸塚村の天然記念物に指定されています。

 県内の自生地としては、高千穂町向山と諸塚村小原井地区紋原の2ヶ所が知られています。

 観察に出掛けたのは、国内では自生南限地といわれる諸塚村紋原です。
 役場で詳細な情報を親切に教えて頂きました。

 宮崎市の自宅を早朝に出発し、4時間以上かかってようやく自生地に到着しました。

 標高800m、平常気象であれば、チェーン装着でも危険な狭隘・急坂の道路です。

 日陰にはまだ雪が残っていましたが、日溜まりの中、 別名ユキワリソウという風情の雪の中の写真は撮れませんでした。
 
 自生地はクヌギ林の林床です。
 クヌギの落ち葉に埋もれ、落ち葉の間から黄金色の顔を出すようにして、花が咲き始めていました。

 葉や茎は、落ち葉を取り除いて撮影し、保護のため、再び落ち葉で覆っておきました。


【2011.09.01追記】

 2011年3月に発行された改訂・宮崎県版レッドデータブック(2010年度版)では、従前収録されていたフクジュソウが削除され、新たにシコクフクジュソウとミチノクフクジュソウが記載されました。
 そのため、本ホームページに掲載しているフクジュソウの表記を改め、シコクフクジュソウとしました。

 宮崎県自然環境課によると、宮崎県版レッドデータブック(2000年3月)では、発行当時、日本のフクジュソウは1種であるとされていたため、フクジュソウと記載されていたそうです。

 その後、
 @西川恒彦氏(北海道教育大学)の研究成果により、フクジュソウ、キタミフクジュソウ、ミチノクフクジュソウ、シコクフクジュソウの4種類に分類されることが明らかにされたこと、

 A宮崎県に自生しているフクジュソウを改めて調査した結果、現在、高千穂町や諸塚村に自生しているものはシコクフクジュソウであること、過去に、えびの市周辺に自生していたものは、ミチノクフクジュソウ(現在、野生種は絶滅)であったことが分かったことから、 

  従前のフクジュソウの表記を、今回、シコクフクジュソウとミチノクフクジュソウに改めたとのことです。



 【フクジュソウ(原色牧野植物大図鑑から)】
 九州,本州の温帯に分布。アジア東北部の冷温帯にも分布する。山の樹陰に生え,またふつうに栽植されている多年草。
 高さ15〜25cm。
 葉は互生,基部の葉は鱗片状の鞘となる。
 花は早春,新葉とともに径3cm位の花を1個つける。
 がく片数枚,花弁,雌しべ,雄しべ多数。日が当たると、上向きに平開する。
 和名は、福寿草。新年を祝う花として元日に用いるのでガンジツソウの名がある。
N109394シコクフクジュソウ 07.2.8 諸塚村紋原
シコクフクジュソウ  キンポウゲ科 フクジュソウ属   国:絶滅危惧U類
                                  県:絶滅危惧TA類
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N109402シコクフクジュソウ 07.2.8 諸塚村紋原
N208068シコクフクジュソウ 07.2.8 諸塚村紋原
N208028 シコクフクジュソウ 07.2.8 諸塚村紋原
N208080 シコクフクジュソウ 07.2.8 諸塚村紋原
N109406 シコクフクジュソウ 07.2.8 諸塚村紋原
N109373 シコクフクジュソウ 07.2.8 諸塚村紋原
N109374 シコクフクジュソウ 07.2.8 諸塚村紋原