3年前にオタカラコウを見つけ、観察を続けておられる植物の専門家に案内いただき、オタカラコウの花の散策に出向きました。
 
 現地は、谷あいにある幾つもの農耕地を結ぶ細い農道を縫うように辿った末、道の途絶えた山際にありました。

 一帯は、鬱蒼とした木々に囲まれ、殆ど人が立ち入らない湿地で、山からの浸出水も流れ出、アキカサスゲやキミズ等が群生していました。
 あちらこちらに、濃い黄色の頭花をつけたオタカラコウが立ち上がるように何本も生え、思わず目を見張った次第です。

 オタカラコウの花期は夏から秋といいます。
 花期は終わりに近いのか、花が終わったものが殆どでしたが、まだ開花している花をたくさん観察することができました。
 花は、一斉に開花せずに、茎の下部から上へと順に開花していくようです。
 蕾をつけ、これから開花するものも見られ、3個の茎葉が異様に大きく、上部の葉は逆に小さいというオタカラコウの根生葉の特徴をつぶさに観察することもできました。



【オタカラコウ(原色牧野植物大図鑑から)】
 東アジアに分布し,日本では本州,四国,九州の低山帯から亜高山帯の谷川のほとりに生える多年草。 高さ1~2m。
 根生葉は長さ30~40cm,茎葉は3個つき,上部のものほど小さい。
 花は夏から秋,舌状花は5~9個。
 和名は、メタカラコウよりも強壮で頭花が大きいためにいう。タカラコウは龍脳香のことで,根茎に同じ香があるからという。
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DSCN3768c オタカラコウ 16.10.13 都城市吉之元町
R0018522 オタカラコウ花後 16.10.13 都城市吉之元町
オタカラコウ  キク科 タカラコウ属
R0018523 オタカラコウ 16.10.13 都城市吉之元町
DSCN3782c オタカラコウ 16.10.13 都城市吉之元町
DSCN3770c オタカラコウ 16.10.13 都城市吉之元町
DSCN3778c オタカラコウ 16.10.13 都城市吉之元町
DSCN3774c オタカラコウ 16.10.13 都城市吉之元町
DSCN3763c オタカラコウ 16.10.13 都城市吉之元町
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DSCN3787c オタカラコウ 16.10.13 都城市吉之元町