2006年夏、霧島山麓の県道1号線沿いで、ヤマトキソウを観察したことがあります。
既に花期を過ぎていましたので、花は終わり、果実がついていました。
以来、花期の初夏になると、毎年附近を探しましたが、ヤマトキソウには出会えずじまいでした。
2009年11月末、国の天然記念物に指定されている川南湿原が一般公開された際、川南湿原にトキソウが自生していると知り、翌年の開花を楽しみにしていた矢先、家畜伝染病の口蹄疫が発生したため、川南湿原は閉園され、トキソウの観察は翌シーズンまでお預けとなりました。
翌年の2011年5月、『川南湿原のトキソウが花をつけ始めた…』 との地元紙(2011.05.01付け、宮崎日日新聞)の記事を見て、早速、湿原に出掛けました。
トキソウは、思ったよりもかなり小さい植物で、なかなか見つかりません。
湿原の遊歩道を端から端まで探す覚悟で、目を凝らしながら、丹念に湿原内を見回していると、満開の青紫色のハルリンドウに混じって小さな花を咲かせているトキソウを見つけました。
花色は、トキ色よりも濃い紅紫色と聞いていましたが、 川南湿原のトキソウの花は、淡いピンク色をしていました。
遊歩道から苦労して撮影しましたが、何とか、トキソウの美しい花を撮影できました。その時の写真がこのページの写真です。
【トキソウ(原色牧野植物大図鑑から)】
北海道から九州,及び朝鮮半島,千島,中国に分布し,日当たりのよい酸性の湿原に生える多年草。
高さ15〜20cm。
葉は、茎の中部に1葉がつき,長さ3〜10cm。
花は初夏,茎の先に1個つき径2cm位で半開。
果実は長さ3cm位で、短い柄がある。
和名の朱鷺草(ときそう)は,朱鷺の羽のトキ色をした花色からだが,実際はトキ色よりも濃い紅紫色の場合が多い。
トキソウ ラン科 トキソウ属 国:準絶滅危惧 県:絶滅危惧TA類
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