ナチシダ  ウラボシ科 イノモトソウ属 

 加江田渓谷は、シダ類が多いところですが、一見してやや風変わりなシダを見かけました。

 規則正しく、丸みを帯びた切れ込みを持つ小羽片と、傘を広げるような葉の分岐の様子が珍しく感じました。
 
 本州の千葉県以西の暖地、四国、九州に分布、暖地の山地の陰湿な林床に生える常緑の多年草だそうです。

 根茎は、太く、地上に露出して横に這い、葉柄基部と共に鱗片をまばらにつけます。

 葉は、高さ1m以上になり、接近して直立して生じ、葉柄の上部に3羽片を分枝し、左右の羽片は、さらに2羽片に分枝します。

 全体として5角形をした葉身となる、やや特異な葉形です。

 胞子嚢群は、葉裏の縁につきます。

 和名の那智羊歯は、はじめに和歌山県那智山で知られたことによるといいます。

N104939 ナチシダ 葉表 06.7.25 加江田渓谷

N104940 ナチシダ 葉裏 06.7.25 加江田渓谷

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N104938 ナチシダ 06.7.25 加江田渓谷

N104937 ナチシダ 06.7.25 加江田渓谷