ノイバラ   バラ科 バラ属 別名 ノバラ

 ノイバラは日本の野性バラの代表種で、各地に普通に見られるお馴染みのバラですが、近縁種のテリハノイバラ、ツクシイバラとの区別は素人にはなかなか分かりません。

 ノイバラによく似たテリハノイバラは、海岸の砂地や山野の崖によく見られ、葉の表面に光沢があって、地面を這うように伸びます。

 茎が地面を這うところが、ノイバラとは違うといいます。

 また、テリハノイバラは1つずつ、どっしりと咲くのに対し、ノイバラは種小名(多花)にもあるように、小さな花束のようにまとまって花をつけます。

 また、九州南部には、花が一回り大きく、花序の枝などに毛があり、匂いの強い、大型のツクシイバラが自生し、ノイバラと似ているといいます(下段2枚の写真)。

 ノイバラは、日本各地の山野の道端や河岸などに生える半蔓性の落葉低木です。

 ノイバラとテリハノイバラは、白色のみと思っていいようです。

 茎は高さ2mぐらい、よく分枝し、斜上または直立、無毛で滑らか、とげがあります。

 小枝は、冬に赤くなります。

  葉は、先が尖った長楕円形の小葉7〜9枚からなる奇数羽状複葉で、互生します。

 頂小葉は側小葉より大きく、倒卵状長楕円形で、急尖頭、長さ2〜4cm、縁には鋭鋸歯があります。

 表面には光沢がなく、裏面には短毛が生えています。

 花は初夏、白色あるいは淡紅色を帯び、径2cmぐらい、芳香があります。

 果実は落葉後も残り、漢名営実(赤い星,火星)といい薬用にするそうです。

 花は蒸留して香水をとり、花の露というそうです。

 托葉は腺質で、羽状に深く細かく裂けますが、ノイバラと他の野バラの違いで、最も重要な決め手になるのは、この托葉といいます。
 茎の付けあたりの部分です。

 両種ともに花期は5〜6月で、後に赤い果実を実らせます。


 引き続き観察を続けますが、取りあえず掲載しておきます。

L04790 ツクシイバラ 05.4.29 高原町県畜産試研場付近

2419 ツクシイバラ 03.5.29 青島パブリックゴルフセンター

5月の花 目次に戻る
トップページに戻る

2041 ツクシイバラ 03.5.2 青島パブリックゴルフセンター

L04638 ノイバラ 05.4.27 早水公園

L04792 ツクシイバラ 05.4.29 県畜産試研場付近