「○○に綺麗な花が咲いている。いつ頃までが見頃・・・」というような植物についての報道を手掛かりに、植物を散策することも多いので、新聞やテレビのタイムリーな報道は、大変貴重で、得難い情報です。
その一例です。
『希少種のオキナグサが自生し、ひっそりと咲いている・・・』 との地元紙の記事(2010年3月22日付け、宮崎日日新聞) を読んで、早速、現地に出向き、花真っ盛りのオキナグサの様子をホームページに掲載したことがあります。
そのオキナグサを観察に訪れた際、居合わせた人が、「昨年訪れた時、ゴマシオナントカという秋に咲く珍しい草があるそうですので、ゴマシオナントカを見に、秋に来るつもりです・・・」 と話しておられたので、秋にもう一度この地を散策する必要があると思った次第です。
それから間もないことです。
『和石の稀少植物守ろう・・・』 との地元紙(2010年4月7日付け、宮崎日日新聞) の記事で、ゴマシオナントカという珍しい草は、ゴマシオホシクサであることを知りました。
私にとっては、またとない有り難い情報です。
開花期を迎えた10月、新聞記事を頼りに、再び現地に出向いてみました。
運良く、ゴマシオホシクサの群生する迫田を散策する機会に恵まれ、ホシクサやクロホシクサとはまた異なった特徴のあるゴマシオホシクサの草姿を観察することができました。
そのとき撮影した写真がこのページの写真です。
【ゴマシオホシクサ(日本の野生植物草本T(平凡社)から)】
クロホシクサに似ているが、葉が広く、9〜13脈あり、先端は硬質で鈍く、頭花は、やや大型で、花床に毛が無く、雄花の萼中部まで三裂すること、雄花の花弁の上端は、凹形であることなどから、はっきり区別される。
本州中部〜九州に分布する。関東以北ではまだ採集されていない。
クロホシクサ、ゴマシオホシクサの二種に近いものに、アマノホシクサがある。
花床が有毛であることは、クロホシクサに、雄花の萼が中部までまで三裂することは、ゴマシオホシクサに似ているが、総苞(そうほう)片は、円形で、淡黄褐色、雄花の花弁が線形になるもので、鹿児島県、宮崎県、徳之島、沖縄本島に産する。
また、クロホシクサに近縁であるが、頭花が灰褐色で雄花mの萼片が二個のものをスイシャホシクサといい、沖縄本島、西表島、台湾に分布する。
ゴマシオホシクサ ホシクサ科 ホシクサ属 国:絶滅危惧TB類
県:絶滅危惧TA類
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