以前、加江田渓谷で、オオハンゲの群落に出会った際、ソックリさんで、同科同属のカラスビシャクのことを思い出し、それ以来、カラスビシャクを探し回っていたところ、野尻町の県薬草・地域作物センターで、カラスビシャクをたまたま見かけたので、早速、撮影しました。
背が低く、小さな植物ですので、写真では、ソックリさんらしさをうまく捉えられませんでしたが、よく観察すると、本当にオオハンゲによく似た植物です。
植物の名前が思い出せず、困ることが再三ありますが、このカラスビシャクは、とても覚えやすく、一度覚えたら忘れられない名前の植物です。
オオハンゲは、やや大型で、葉が三深裂した単葉なのに対して、カラスビシャクの葉は、三出複葉なので、容易に区別できます。
道端や畑地に自生する多年生草本で、畑では駆除の困難な雑草とされ、北アメリカの一部では、侵略的外来種として問題視されているともいいます。
葉は、長い葉柄があって立ち上がり、先端に3枚の小葉をつけ、葉柄の中ほどにはムカゴをつけます。
開花期は、初夏。緑色で、ウラシマソウを小さくしたような花序の姿です。
カラスビシャクが生える7月2日ごろが、半夏生という雑節になっているそうです。
コルク層を除いた塊茎は、半夏(はんげ)という生薬であり、日本薬局方に収録されているようです。
鎮吐作用があり、半夏湯(はんげとう)、半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)などの漢方剤に配合されるそうです。
(原色牧野植物大図鑑から)
P5270256-1カラスビシャク08.5.27薬草・地域作物センター
P5270257-1カラスビシャク08.5.27薬草・地域作物センター
カラスビシャク サトイモ科 ハンゲ属 別名 ハンゲ、ヘソクリ、ヘブス
P1030503-1カラスビシャク08.4.19薬草・地域作物センター
P1030793-1カラスビシャク08.4.29薬草・地域作物センター
P1030507-1カラスビシャク08.4.19薬草・地域作物センター
P1030503-1カラスビシャク08.4.19薬草・地域作物センター