クマガイソウとアツモリソウは、昔から一度は観察したいと念じていた植物の一つです。
本州中部以北に生育するアツモリソウは、無理ですが、クマガイソウは、県内の生育地が知られているので、いつか機会を見て…と思って、 私のスクラップ帳には、03年以降09年までの7年間、毎年、クマガイソウの開花を報じる地元紙の記事(宮崎日日新聞)がクリッピングされています。
以前、『ギョボク』 の撮影でお世話になった海老原秀夫さんが高千穂町でクマガイソウの保護活動をしておられる興梠幸男さんを紹介してくださったことがあります。
その縁で、ようやく、09年4月末、高千穂町押方の自生地散策が実現しました。
標高800m近い鳥屋岳(トヤダケ)の杉林一帯に、おびただしい数のクマガイソウが一斉に開花しているさまは、何とも素晴らしいものでした 。
このページの写真は、当日カメラに納めたクマガイソウです。
海老原秀夫さん、興梠幸男さんには、改めて厚くお礼申し上げます。
翌年、クマガイソウの花期にあわせて、再び、鳥屋岳に出掛けました。
数十株に1株といわれる大変珍しい双子のクマガイソウの花を観察しましたので、写真を追加しました(最下段の2枚の写真)。
【クマガイソウ(原色牧野植物大図鑑から)】
北海道から九州,朝鮮半島,及び中国に分布し,山の木陰に群生する多年草。
平地の竹やぶにも生える。
ヨーロッパにも、1874年に入っている。
高さ、20〜40cm。
大きな2枚の扇形の葉が特徴で、裏面に微毛がある。
花は春,茎頂に1個つき,径8cm位。
和名は,源氏の武者 熊谷直実の姿に見立ててつけたもので,女性的なアツモリソウに対比させた。
DSCN1914-1双子のクマガイソウ 10.05.01高千穂町押方
P1120127-3クマガイソウ 09.4.29高千穂町押方
クマガイソウ ラン科 アツモリソウ属 国:絶滅危惧U類 県:絶滅危惧TB類
P1120117-3クマガイソウ 09.4.29高千穂町押方
P1120152-3クマガイソウ 09.4.29高千穂町押方
P1120150-3クマガイソウ 09.4.29高千穂町押方
P1120094-3クマガイソウ 09.4.29高千穂町押方
P1120118-3クマガイソウ 09.4.29高千穂町押方
DSCN1912-1双子のクマガイソウ 10.05.01高千穂町押方
P1120151-3クマガイソウ 09.4.29高千穂町押方