数年前、えびの市で撮影したマルバノホロシは、果実を先に見つけて、観察を始め、翌季に花が開花するのを待っていたのですが、広域農道の除草作業により、その株が除伐されてしまったことがあります。
 その後も毎年、観察し続けていますが、僅かに残っていたツルもとうとう消失し、ついにヒヨドリジョウゴによく似たマルバノホロシの花を観察する機会を失ってしまいました。


 ヒヨドリジョウゴも長い間探し続け、半ば諦めかけていたところ、2010年9月、綾町錦原公園近くの道路端を散策中、偶然、草藪の中で隠れるようにひっそりと咲いているヒヨドリジョウゴの花を見つけました。

 ナス科特有の薄紫色の小さな花を下向きに開花させていますので、撮影に手こずりましたが、美しいヒヨドリジョウゴの花や葉の様子を何とかカメラに納めることができました。

  秋に1cm程度の球形の果実を付け、赤く熟すものが多いが、黄色になるものもあるそうです。

 鮮やかな赤色の果実は、冬枯れの野によく映え、ヒヨドリが好んで食べるそうですので、できれば、ヒヨドリに食べられないうちに果実を撮影し、マルバノホロシの果実と比較してみたいと思います。



【ヒヨドリジョウゴ(原色牧野植物大図鑑から)】
 東アジアの熱帯から温帯に広く分布し、日本各地の山野の道端などに生える多年草。
 茎は細長く、つる状で、全体に腺毛が多い。
 葉は長さ3〜8cm、下部の葉は、1〜2対の切れ込みがある。葉柄は他物にからむ。
 花は夏から秋、花冠の5裂片は、初め径1.5cm位に開き、後方に反り返る。
 果実は、径8mm位。
 和名の鵯上戸(ひよどりじょうご)は、鵯が熟果を好んで食べることに基づく。有毒植物。

R0011022-1ヒヨドリジョウゴ 10.09.18 綾町北俣

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R0011030-1ヒヨドリジョウゴ 10.09.18 綾町北俣

R0011029-1ヒヨドリジョウゴ 10.09.18 綾町北俣

R0011122ヒヨドリジョウゴ 10.09.23 綾町北俣

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R0011033-1ヒヨドリジョウゴ 10.09.18 綾町北俣

ヒヨドリジョウゴ  ナス科  ナス属